ネガティブな言葉を使っていると、そこからネガティブなストーリーが展開します。
脳はだまされやすいので、そのストーリー現実だと思って、そこから「私は不幸」という感情がどんどんわき出てきます。
そして、脳にそんな性質があるからこそ、それを反対に利用して、「私は幸せ」という感情を作り出していくのが口ぐせ理論だ、ということをお話ししました。
生まれつきか、家庭環境が良かったのかわかりませんが、何も言われなくても常にポジティブな言葉を使っている人もいないわけではありません。
でも、大抵の人はそうではないですよね?
人間には自己防衛本能があるので、悪い方を予想してネガティブに考えるのは本能的な反応とも言えます。
だから、どんなことが起こったとしても良い言葉を使って、幸せな気分を引き起こすようになるためには、意識的な努力が必要です。
幸せな気分にはどうやったらなれる?
さて、ではどんな言葉を使ったら幸せな気分になれるのでしょうか?
そもそも幸せな気分というのはどんな気分なのでしょう?
そう言われるとけっこうよくわからなかったりしませんか?
欲しいものを手に入れたときの満足感、
何かを実現したときの達成感、
そういったものも幸せな気持ちではあります。
でも、それだと長続きしないし、そもそも簡単に入りませんよね。
逆に、あまり簡単に入るものなら満足度や達成感も低いでしょう。
つまり、所有欲を満たしたり、達成感を味わったりして得られる「幸せ感情」には限界があるのです。
では、もっと長続きして、常に手に入れられる幸せ感情はないのでしょうか?
あります。
それが「感謝」なのです。
感謝は、自分が既に持っているもの、してもらったこと、与えられていることに対してするものです。
「既に持っているから、与えられているから嬉しい」という感情で、これは「幸せ」な感情です。しかも、「既に持っているもの」に思いをはせれば誰でも、いつでもできることです。
そして、この感謝を表す言葉が「ありがとう」ですよね?
だから、「ありがとう」という言葉が大切なのです。
まずは形(言葉)から
なので、最初はどんな小さなことでも感謝できることをみつけて「ありがとう」と言ってみます。
「今日もご飯が食べられた」
「電車が時間通りに動いてくれた」
「面白い番組が見られた」
「雨風をしのげるどころか冷暖房完備の家に住んでいる」
普段は「当たり前」と思っていることにでも、感謝して「ありがとう」と言ってみます。
最初はとってつけたような感じがするかもしれません。
でも「脳はだませる」のです。
感謝をしているふりでも続けていくと、だんだん本当に、小さなことでも自分は恵まれている、ありがたい、と感謝できる気持ちになってきます。
小さなことでも腹を立てているとだんだんエスカレートして本当に腹立たしくなる、の反対です。
いつも感謝にあふれた気持ちになることができれば、それだけで幸福感を味わうことができます。
そして、その幸福感を味わっている時間が長くなればなるほど、良い現実も後からついてきます。
これが実感できるのが口ぐせ理論です。まずはだまされたと思ってやってみてください。
脳はだませるのですから。